令和3年度 活動予定・記録

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令和3年6月26日 当会会長 葛城奈海

●参加者の感想

防人と歩む会フォーラムへの初参加の感想をとのご指名を戴きましたので、簡単に述べさせて戴きます。

フォーラムに対する感想の前に、私事で恐縮ですが、私は高校生の時に防衛大学を受験するつもりでおりました(これはマジです)。
残念ながら、受験の要件の一つに、「裸眼視力0.1以上」というものがあり、私は0.08でしたので、受験を諦めざるを得ませんでした。
知力は措くとして、体力は桁外れにありましたので、防衛大に入学できていれば、とてもいい自衛官になれたものと自負しております。
当時もし、目は悪いけど顔がいいから受験させてやろうというシステムがあれば(今も無いですか?)、全く違った人生があったのではと思っております。
その後、半世紀以上が過ぎてしまいましたが、現在は「無気力小市民的日和見主義者連合会」の副会長(会長は空席)という何とも情けない状況に甘んじています。

しかし、一方で、こんなことではいけない、何か行動しなくてはいけないのではないかという気持ちもありました。
そんな折、友人から「防人と歩む会」の集まりを教えてもらい、参加した次第です。
葛城会長の理路整然とした力強いお話を伺って、日本も危うい状況ではありますが、何とか盛り返せるかもしれないという希望を持てたような気がします。
また、事務局の方々や他の参加者の方々ともお話しする機会があり、そういった希望を裏打ちできたことを大変嬉しく思います。
若い世代の方の参加が増え、本会が益々隆盛になることを心から願う次第です。

私自身はどうなんだということになりますが、体力・知力・気力・財力の全ての面で、上述の「連合会」から脱退することは難しく、皆様のご活躍を草葉の陰からお祈りするに止まることになりそうです。
何かの折に蘇ることがありましたら、また例会に参加させて戴いて、会場の隅っこで黙々と飲ませて戴くことをお許し戴ければ幸いに存じます。

末筆ながら、有意義な時間を過ごさせて戴いたことに心から御礼申し上げます。

瀧本敬士

●当会スタッフフォーラムリポート

当会「防人と歩む会」の葛城会長がこの度「戦うことは『悪』ですか」というご本を上梓され、実質その出版記念講演として今回ご講演いただきました。会長の人気は素晴らしく会場は壁際に予備イスを並べてやっと全員が着席できる盛況ぶり、新型コロナ対策として窓を全開にしてご講演が始まりました。


まず、ご自分がジャーナリストとしてこれまで取り組んでこられたテーマ、尖閣問題、拉致被害者救出活動、林業・農業・漁業を通じた自然環境問題そして皇統を守る活動等すべてに共通するのは「先祖から連綿と大切に受け継がれてきた日本の価値を見失ってしまった事」に起因しており、この戦後体制の闇の深さを知り「この闇を祓い、建国の理念に立ち返り、八紘為宇の世界を築くこと」が必要と思い至ったからとのことです。

因みに会長は戦後教育の申し子で学生時代は=ほとんどの学生がそうだったように=天皇制反対でアンチ自衛隊だったそうです。国を守ることに目覚めた大きなきっかけは、20代後半に実家のある所沢で「有機栽培のコメ作り」に参加した時に、指導役の農家のおじいちゃんの振る舞いに感銘したからだそうです。ため池に落ち葉が溜まらないように木の枝を伐る作業の前に、そのおじいちゃんは米・塩・酒を供え、跪き、手を合わせて「命を頂きます。ありがとうございます」と感謝の祈りを捧げたのです。この光景に衝撃を受け自分の中で何かが繋がったと吐露されていました。私達日本人の自然観=一木一草に神が宿り、感謝と畏敬の念を抱きながらその恵みを頂戴して生を育む=そのことに気づかされた瞬間だったとのことでした。


平成22年9月に起こった尖閣漁船衝突事件は葛城会長にとって衝撃でした。海上保安官たちが体を張って尖閣沖で逮捕した中国漁船の船長を釈放してしまい、政府は現場映像の公開を渋ったのです。(民主党・菅直人政権) 同年11月に義憤に燃えた海上保安官一色正治さんが衝突事件の現場映像をユーチューブ上に流しました。事実を追求するはずのマスコミが公開者への讃辞ではなく国家機密の漏洩の「犯人捜し」に終始 しており、ジャーナリズム精神を失ってしまったマスコミの程度の低さに唖然とせざる得ませんでした。その後、会長は尖閣に15回行くことになります。一色さんに面識を得て彼から「尖閣問題は民主党政権だけのせいではない。長い自民党政権の間、事なかれ対応してきた結果なのだ」という発言は印象的でした。いつしか魚釣島に一番近いところに中国公船が陣取る状況になってしまったのが今の尖閣海域です。日本政府は一切戦わず、抵抗さえしていないのです。《領土が奪われようとしている時、戦うことは『悪』なのでしょうか》


日本人として最も恥ずかしいのが「拉致被害者救出問題」だと思います。会長は北朝鮮向けラジオ放送「しおかぜ」に出演し呼びかけを行っていますが、民間組織である「特定失踪者問題調査会」が主体と知って驚きました。「拉致問題は最重要課題」と宣言した総理大臣もいたはずなのに、国として対策・予算がつかないとはどうしたことだろう?本気ではないってことの証左ではないだろうか。恥ずかしい極みと思います。葛城会長は拉致問題に関して「日本には男はいないのか」とある講演会で吐露し、顰蹙を買った経験があると話されました。もっとも世界各地で行われているテロによる人質救出や戦争発生時の邦人救出時でさえ日本からの救援機が来ません。こういう先進国はありません。またこういう非常時にラジオジャパンは人質や避難民をサポートする放送さえしていないことを知りました。愛国心のカケラも感じられず、開いた口がふさがりませんでした。《同胞が人質になっているのを知りつつ見殺しにすること、または犠牲を払ってでも助け出すこと、この国の大人は子供たちにどうすべきと教えるのでしょうか》


お話は捕鯨問題から大麻問題へと展開します。

  元来日本人にとって大麻はコメと並ぶくらい大切な植物であったそうです。神事から衣食住に欠かせない植物でした。成長が早く、水に強く且つしなやかなことから布団、タコ糸、鼻緒、漁網、蚊帳(カヤ)等に使われていました。古くは祝詞のひとつである大祓詞(おおはらえのことば)には「天つ菅麻(すがそ)を元刈り絶ち 末刈り切りて〜」(意:清らかな麻の根本と先端を切り取って)とあり、童謡「かあさんの歌」の二番では「かあさんは 麻糸つむぐ 一日つむぐ」とうたわれているとおり、生活に密着していたことを話され、興味深かったです。それほど毒性もない大麻を法律で徹底的に使わせなくしたGHQの狙いは「麻は日本人の強さを養う源の一つ」と考えたからに違いないだろうと話されました。《日本製の麻は「指定外繊維(大麻)」と表示されています。こんな理不尽をいつまで続けるのでしょうか》


  講演は終盤になり、戦後日本の平和の礎になって戦ってくれた「ペリリュー島の戦い」のお話しをされました。米軍が「スリーデイズ、メイビー・ツー」(3日で攻略できる)と豪語しましたが、中川州男(クニオ)大佐率いる日本軍が71日間日の激戦に耐えた島です。そこには大和魂が、武士道精神が脈々と流れていました。

今こそ瀬戸際に追い込まれた日本人は現実を直視し、私たちの中にある遺伝子に火をつけ自立へ反転攻勢しようではないですかと講演を締められました。


葛城会長は研ぎ澄ませた感性の持ち主で、且つ本来のジャーナリスト精神をお持ちです。疑問に思ったことは現地に飛び、当事者の話を聞き、必要ならば一緒に汗をかき、そこから言葉を紡ぎだします。これこそが葛城会長のお仕事の真骨頂のように感じました。言葉は借り物ではありません。従って簡潔でありながら力強く響きます。隠されている日本を探っていくとどうしても「皇統」にたどり着きます。奴隷制度がなく君民一体という世界史の奇跡の国・日本です。葛城会長のご本が多くの方のDNAに作用し、八紘為宇の日本を取り戻す大きな力になることを期待してやみません。

 

令和3年5月22日 永岩俊道氏

●参加者の感想

今回のフォーラムは緊急事態宣言下、30名と人数を限定しての開催でした。
元空将、イーグルドライバーであった永岩俊道先生をお迎えしてお話しを伺いました。テーマは[中国軍のエアパワーの近代化]について。
わたしの職場がある銀座の街も外国人の姿が消えてから1年以上になりますが、それ以前はというと、どこへ行っても彼の国の方々が楽しそうに賑やかに観光や買い物を楽しんでいました。ふと日本が彼の国と事をかまえるようなことになったら、この街を行き交う方々はみんな外国人…どんな事になってしまうのだろう…?と薄ら寒い感じを覚えました。
先生は、世界の勢力地図はすっかり変わっており、経済的に力を持った彼の国が、いかに戦いの為の装備を整え世界に進出しようとしているかを語ってくださいました。
中国の軍備は陸海空のみならず、宇宙やサイバーにも及び、軍備予算を着々と増やしています。ミサイルや空母、J-20などの新しい戦闘機や無人機などを導入して戦力の増大をはかっています。経済力にものをいわせて南シナ海ではいくつもの島々を軍事拠点化していること等々、〜立ち上がり豊かになり強くなる中国〜世界はこの中国の変貌にとうとう危険を感じるに至りました。
中国は内政も不安定で数々の問題がありますが、恐ろしいのは我が国と同盟を結ぶ欧米の国々とは全く異なる主義主張、価値観で対してくることです。
彼の国からの視点で地図をみると、海への進路を塞ぐように我が国は横たわっております。距離的にも近いところにいる厄介な我が国を踏み荒らして中国は太平洋に出て行こうとしている…?銀座の街で彼らの楽しげな傍若無人ぶりを見なくなって安心している場合ではありません。ひたひたと目に見えないところで侵略されつつあるという恐ろしい現状…
最後まで怖くてできなかった質問…「このような中国に対して我が国が勝てるところはあるのか…???」
同盟国は各々、自国の国益を考えて行動しており、いざという時は必ずしも我が国にとってよい方向に動いてくれるとは限りません。平和を保つにはいろいろな手段はありましょうが…天は自ら助くる者を助く…英文法の授業で覚えた例文を思い出します、先生の引用された「汝、平和を欲するならば戦いに備えよ」との言葉が胸にささります。
自分の国は自分たちで守らねば。
先生のお話しでたっぷり危機感を覚えたところで、問題はやはり自分にできることはなんだろう?ということです。先生はこうした意識を他により多く発信、拡散していくことが重要だともおっしゃいました。平和の恩恵にどっぷり浸かっているような私如きに一体何ができるのかしら…?と考えました。
まずは憲法改正について、よりよい意見と見解を持つ人を政治に送り出すために、ささやかながらも選挙権を行使すること、そして我が国の防人の方々に声援を送る…そんな当会の一員として自衛隊のプレゼンスを高められるよう、明日からもまた考えながら行動しようと思いました。
折しも岸防衛大臣が防衛費を1%枠を目安にせずに、状況変化に適合できるよう増やしていく考えであると発言したことがニュースになりました。なかなか充分とはいえないまでも、平和を維持する為の備えがより強固になりますように、我が国の尊敬するべき防人たちが手枷足枷なく、持てる力を存分に発揮できるような世の中にしていきたいものです。
美しい我が国を自分たちで守りましょう。

永岩先生、貴重なお話しをありがとうございました。会員の皆さま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

令和3年5月30日
防人と歩む会会員  松原澄子

 

●当会スタッフフォーラムリポート

今回は元航空自衛隊航空支援集団司令官空将の永岩俊道氏(72才)をお迎えし、「中国人民解放軍のエアパワーの近代化について」という演題で講話いただきました。氏は防大から航空自衛隊に進み、戦闘機パイロットとしてF86 → F4 → F15という輝かしい搭乗歴をお持ちの方です。カーテンを閉めた会場の照明が落とされ、トップガン2のメーキング映像が映し出されます。(ご講演の前座にトム・クルーズを登場させるなんて、イキですね。因みに永岩講師は同映画の日本語字幕の翻訳に関して戸田奈津子さんに協力しているとのことです。映画は11月の中旬に公開予定との事)

  中国はケ小平時代「才能を隠し、力を蓄える」政策を行っていましたが、現在の習近平は「中国の夢」にまっしぐらです。過去30年かけて着実に国力をつけ、今やアメリカと覇権争いをするまでに大きく強くなりました。

中国は1991年の「湾岸戦争」で米軍を中心とする多国籍軍が一方的な勝利を収めたことから、これからはハイテク局地戦の時代であると認識しました。従来のロシア方式ではダメで、軍事力整備の方針も「量的規模型から質的機能型へ、人的集約型から科学技術集約型へ」転換しました。その流れで空母、宇宙、サイバー、無人機等にマルチドメインに展開していることを解説いただきました。軍人の許其亮(きょきりょう、1950年生、元空軍司令官)あたりが中心になって政策立案した模様です。国内・国外からの圧力があろうと政策変更をしたり歩みを止めようとしないところが中国の強みであり、脅威です。永岩講師はかつてある米軍軍人から「日本は目の前に危機が差し迫っているのに何故具体的な対応をしようとしないのか?」と質問され、絶句しましたと話されました。

  講義の終盤には19世紀中ごろのイギリスの政治家パーマストン(首相・外相)の言葉を紹介されました。それは『英国には、永遠の友も永遠の敵もいない。あるのは永遠の国益だけだ。』という有名な言葉です。時代はヴィクトリア女王の前半期に当たり、日本は幕末期に当たります。激動の世界情勢の中でバランサーとしてアメリカを脅したりロシアをクリミヤ戦争に引きずり出し袋タタキをするなど、剛腕の政治家です。私達日本人は彼の言葉から世界で生き抜く凄まじさを学ぶべきでしょう。    永岩講師は日本の差し迫る脅威について、ここに集まった方がぜひとも身近の人(特に若い方)に広めていただくことを期待しますとのメッセージで講演を締めました。      

私の個人的な体験ですがある教養がある70歳代の男性との会話で、その方が「台湾は大変だね。」と言われたので、私は「日本も同じじゃないですか。」と答えたところその方が「日本は大丈夫でしょう。だって尖閣を奪う大義がないでしょう。」と言われました。   

 日本は古くから国家観が醸成されていました。記紀や防人の歌などで庶民レベルまで浸透していたことが伺えます。皇統の定着に伴う「八紘為宇」の考え方が人々に与えた精神の安定の意味は大きかったと思われます。一方、チャイナの歴史を見ると民族が入り乱れ覇権争いの繰り返しです。そこには国家観はなく、「王朝」と「支配地域」があるのみです。つまり皇帝が君臨し、王朝の権力の増減に比例して支配地域が大きくも小さくもなります。王朝が必要と判断した地域を支配地域に組み込むのはしごく当然なことなのです。今の中国もこのスタイルは全く変わりません。

 王朝(共産党)が本国から太平洋に出るための海域が尖閣・宮古島および台湾の海域でありその海域を一括りにして支配海域にしようとしています。過去の領有権云々は全く気にしませんし、必要ならば歴史をデッチアゲればそれでよいと考えているでしょう。アメリカが出てこないと読めば、何ら躊躇なく盗りに来るはずです。アメリカのパワーがあるから“日本”を区別しているのにすぎません。

情報戦として中国共産党の非道を世界にアッピールすることは必要ですが、中国共産党の政治決定について道義や国際法遵守に期待することはあまりにもナイーブすぎるのではないでしょうか。自国の安全保障を他国に委ねた国はいずれ滅ぼされる運命にあることは歴史が示しています。

かつてのアメリカは世界の富の50%を持っていましたが今や1/4を切っており、中国に追いつかれようとしています。日本にとって戦後七十数年間は見せかけの平和の時間にすぎません。「同盟とは自国の利益を増進させるための道具」であるなら、この期に及んでアメリカ頼りは危険すぎます。今や日本が自立への覚悟を固めるギリギリの局面にいるという永岩講師の見解を国民の共通認識にしていきたいと強く思いました。

 

令和3年4月24日 矢野義昭氏

●参加者の感想

本日は,矢野義昭 氏の 「中国の台湾、尖閣侵攻シナリオ 軍事力バランスからみた可能性と様相」を聞いてきました。
中国の軍事力が日増しに強くなっていることはメディア等で感じてはおりましたが,それを具体的な数字を持って知ることが出来たのはとも有意義でした。
と同時に,日本がまだまだ危機感を十分に持っていないことが問題であると実感しました。
具体的な日本侵攻,あるいは台湾侵攻の予想等もお聞きすることができ,このような事実をより多くの人々に知って欲しいと切に願っております。

志田一馨

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